milk 公演情報 高襟〜HAIKARA〜「milk」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    ウィットにあふれたかわいさ
    前半の子犬や赤ん坊を想像させるような
    ウィットいっぱいの動きに微笑んでいるうちに
    いくつも鋭い表現がやってきて、
    ぐいぐいと押し切られてしまいました。

    衣装も創意豊かで観客に眼福。
    終盤の汗のにじんだ背中が本当に美しく思えました。

    ネタバレBOX

    イメージがわかりやすいというか
    具象化されたさまざまなものが
    豊かに伝わってくる。

    風船などの使い方や
    赤ん坊や子犬を彷彿とさせる動き・・・。
    アクセントの牛とも幼女とも思える鳴き声。
    観客に想像させるというよりは
    観客の目線にきちんと持ってくるような感じで表現がされていて、
    それゆえ、真剣勝負で構えてみるのではなく
    リラックスしてやってくるものを楽しむことができました。

    客入れ時のガールストークの音声からから始まって
    前説にかぶるように始まった舞台。
    そこからもう、広がるひろがる♪

    はしゃいだり、駄々をこねたり
    夢中になったり、想いを重ねたり・・・。
    その中に女性的な思いが
    シンプルかつ色とりどりに現される・。
    観ていてその瑞々しさに惹かれてしまいます。

    舞台を構成する力もたっぷりあって、
    観る側のわくわく感が消えない。
    舞台後方のスリットを思わせるような空間への出入り(通過)や
    その上方の使い方も舞台を大きく広げて。
    しかも、空間の広がりが舞台の希薄にすることなく
    密度を保ったまま
    観る側の視野を広げていきます。

    彼女たちのユニゾンがすごくよいのですよ。
    合わせ鏡に映るような単純に均一な同期ではなく、
    同じ動きの心地よさのなかに、一人ずつの個性が画一化しないで残る・・。
    同じ線を引くにも冷徹な一本線ではなくぬくもりのあるやわらかい線がうまれるような・・・。

    複雑な動きや床での動作などでは、若干ばらつきもあるのですが、
    それが暖かみになることはあってもべたつきにならないのは
    個々のダンサーの芯の部分の動きが
    ちいさなコンビネーションのずれ程度では
    揺らがないほどの強さをもっているからかと。

    衣裳の使い方も創意にあふれ、プチエロかわゆく、
    紅が美しく楽しく・・・。
    後半のダンスの濃度にも目を見張り・・・

    べたな言い方ですが、
    70分、たっぷりと楽しむことができました。



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    2009/09/30 23:21

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