極めて美しいお世辞 公演情報 箱庭円舞曲「極めて美しいお世辞」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    実直で見応えがある
    美容業界の内側を知っているわけではないのですが
    その業界の
    「美」を作るというアーティストとしての側面と
    ビジネスとしての泥臭さの両方が
    丁寧に描かれていて
    非常に興味深く観ることができました。

    ネタバレBOX

    個々の人物描写がすごくしっかりしていて
    キャラクターの性格だけではなく
    仕事のスタンスまでが次第にあからさまになっていきます。

    それがすごく説得力をもっていて・・・。

    仕事の仕組みを作る人とその中で動く人、
    マネージメントとライン双方の思いが交差する
    終盤に常ならぬほどの説得力を感じました。
    プロダクトアウトということが
    現実にはどういうことかを肌で感じることができて
    感心してしまったり・・・。
    (会社の若手社員研修にもつかえそうなほどの説得力)

    一方で仕事の部分がきちんと見えるからこその
    人間としての質感も
    より実感をもって伝わってきます。
    ひとりよがりからやってくる
    嫉妬やあせり、いらだちを綺麗に整った笑顔とお世辞で隠す
    「いとすさまじ」な感じが
    なにげに常態化しているあたりが
    観る側を釘付けにして・・・。

    役者達がそれぞれのキャラクターを
    ガッツリと背負って・・・。
    そこから溢れる個性がすごくおもしろい。
    笑えるというより興味をさそう面白さをかもし出していて。

    古川氏脚本の切り口のするどさと、
    役者の力みのなく深い表現がうまくかみ合って
    実直で見応えのある作品に仕上がっていたと思います。

    そうそう、私が観た回は、終幕前の津留崎さんが
    見事に剣玉を成功させていらっしゃいました。
    そこから、
    さらに作品のニュアンスが広がったようにも思えて・・・。
    すごっ!っと思うと同時に、
    なにかとてもラッキーな気分になりました。

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    2009/09/16 13:10

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