満足度★★★★
怪談!日本の夏!風情があって好きですね。いやー怖いのは結局「人の性」ということですか・・・。
今年は、「奇ッ怪」とNHKの深夜テレビ「怪談百物語」、そして今回で3度目の「牡丹燈籠」です。
怪談を見聞きすると、日本の夏だなぁ~と思いますね。
結局この話のテーマは「愛」ですよね。
段田安則・伊藤蘭、秋山菜津子・千葉哲也、瑛太・柴本幸という3組の男女の愛の物語でした。
段田・伊藤ペアは、貧しくても真っ当なときは幸福で仲のいい夫婦だったのに、悪行の後は・・・。
これに反して秋山・千葉ペアは、最初は悪巧みから始まりますが、その後の逃避行はまさに純愛で涙ぐましい。
これらの人間の移り変わりが物悲しく、切ない。
段田さんはいつものとおり軽妙に、おとなしいイメージがあった伊藤蘭さんの、威勢のいいおかみさんぶりが楽しく。
瑛太さん、柴本幸さんは真正面から純愛を演じ、梅沢さんがしっかりと支えています。
秋山さんの初登場シーンは結構衝撃的なからみ(と思うのですが)でびっくり。
千葉さんは最初は小悪党、むしろ秋山さんにそそのかされた勢いで悪事を働いてしまい、その後はどんどん悲惨になっていく様が哀しく。
また、森本健介さんの演じる三遊亭円朝が、とっても重要な役割を担っていました。
芸達者な俳優さんぞろいで面白い反面、出番が短い人も多く、その場面だけに集中するのも大変と思います。