満足度★★★
重いテーマをしなやかに描く。
インターネットを通して、疑似家族になる人たちの物語。彼らはリストカッターの集まりであり、「出血でつながっている家族」と称している。たった1時間のドラマであるが、その中で語られていることは多い。家族のこと、ネットのこと、自傷行為のこと、etc.・・・。
アクリル板のパソコンが照明に映えて美しく、舞台装置もシンプルでしゃれていた。(ただ、真ん中の紗幕の中にいる登場人物の後ろから煙が出てくる演出は少しおどろおどろすぎる。)
役者としてはお姉さん役とお父さん役を演じたふたりの女性が声が美しく、ラストシーンで全員で台詞をしゃべるシーンが素敵だった。脚本家は美しい台詞のかける人だと思う。これからが楽しみだ。