満足度★★★
大衆はマリーよりも危険
「良かった」と書かないといけないような雰囲気。何だか危険を感じる。
谷氏は文体を真似るのは上手いようだ。プログ記事の『もっとお菓子をちょうだい』を読んで感心したし、『JANIS』の時のセリフも「らしい」セリフだった。でも、セリフを聞いていてパソコンのキーボード打っている姿が眼に浮かんでしまうのだ。
小劇場で活躍している役者は古典はやらないのだろうか。せいぜい学校や養成所でやらされた程度かな。
シェイクスビア風に作り上げられた文体に振り回され、あるいはセリフを振り回してしまっている。
意欲作だというのは分かった。しかし、出来上がったものは思っていたのとはだいぶ違うんじゃないだろうか。それでも観客は良かったとほめる。もしそれで満足しているのだとしたら、やはり危険だ。