Oh my STARS! 公演情報 むさしの芝居塾「Oh my STARS!」の観てきた!クチコミとコメント

  • 実演鑑賞

    満足度★★★

    全員が善人、だから自己主張が苦手な主人公・関口雪乃は困ってしまう。夢は童話作家になること。何度も懸賞応募をしているが、世の中そう甘くはない。そろそろ見切りをつける時が来たようで、何か理由を付けて夢を諦めて、現実と折り合いをつけようと…。
    (上演時間1時間15分)

    ネタバレBOX

    舞台セットは、中央にアパートのドアに見立てた衝立があり、上手が外、下手が室内。室内は引っ越しの最中で、荷造りダンボールが積まれている。全体的に簡素な作りで、演技中心の公演である。

    関口雪乃は、7年住んだアパートを引き払い実家に帰る、その引っ越しの準備中。上京する際、母は言った。「夢が一つ叶うと星が一つ生まれるのよ」。私も星を生みたかったが…。そんな雪乃の前に現れたのは、ジョウロから出てきた自称”ジョーロの精”だった!何でも望みを叶えるという。雪乃が望んだものは…。

    何でも相談に乗る大家・日向花、商売(生命保険の勧誘)もあるが、何かと気にかけてくれる糸巻真紀、引っ越し業者を値切る島崎茜、オカマ風の郵便屋は、自分たちの良かれと思うことを率先して行う。全てが善意の行為であり、雪乃は断れない。何となく居そうな人物が、周りに振り回される様子が面白い。母(祥子)の病気、その面倒を一身に看る姉(七海)、その現実も突き付けるが、皆が夢を叶えることを願っている。ただ、ご都合的な展開ではなく、もう少し波乱を起こし、物語に深味と興味の引(惹)き付けがほしい。

    物語は、単純明快で分かり易い。夢を叶えたいという思いを淡々と描くが、ハートフルコメディという謳い文句であれば、繰り返しになるが、もっとハラハラドキドキ感を盛り込み、観客の心情を揺さぶってほしい。ラストの星空の演出は美しく余韻を残す。
    次回公演も楽しみにしております。

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    2022/03/20 20:10

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