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是でいいのだ
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公演情報
小田尚稔の演劇「
是でいいのだ
」の観てきた!クチコミとコメント
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住み込みの女(536)
実演鑑賞
満足度
★★★
ネタばれ
ネタバレBOX
小田尚稔の『是でいいのだ』を観劇。
昨年の岸田戯曲賞候補の劇団。
就職活動中のある女は新宿で震災に遭い帰宅難民になってしまう。
彼女の両親は震源地のそばに住んでいて、連絡が全く着かないようだ。
自宅は遥か遠い国分寺だが、徒歩で帰宅する決意をする。
他にも都内で離婚協議中の夫婦、引きこもりの少年、仕事に疑問を持っているOLなど、震災時のその瞬間と数年後の話しを描いている。
今作の興味深いところは、ある女が震災の瞬間から国分寺の家に着くまでの時間を描いているのに対して、他の人たちは震災時から数年後までを描いている。
ある女の時間と他の人たちの時間を対比として描き分けているのが狙いで、観劇中に「それは何故?」と思い続けなければ意図は掴み取れない。それは震災の被害をまともに受けた家族、親族、友人などは、あの瞬間から時間が未だに進んでいないという表れで、他の人たちは過ぎ去った時間として描いている点だ。
人によって時間の進み具合はそれぞれだが、不幸が訪れてきた人は時間の感覚までが変わってしまうという事を教えてくれる。
この時期に合わせての公演だが、新たなる表現方法で震災を思い起こされる戯曲は抜群だが、演劇を観に来ているのに朗読劇のような見せ方では、観客にテーマの深さを呼び起こさせるにはやや難しいような気がする。ちょっと残念であった。
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2022/03/16 20:53
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