満足度★★★
ドラゴン退治に明け暮れる「光の戦士」の日常。ゆる~い笑い。舞台装置が圧巻!
「サマータイムマシンブルース」のヨーロッパ企画の作品。
結成11年目を迎えているとのことですが、良い意味で
その部活の日常のような雰囲気が劇団の味でもあります。
劇団初の円形劇場・囲み舞台。この劇団のお芝居では、
いつも、常に10人くらいが舞台上にいるので、
人物が重ならないように考えた結果、なんと舞台に
鉄骨の足場で3階建ての「塔」を作り、
この3層で会話や演技が交わされる構成になりました。
当初、上へ上へ上っていく話だったそうですが、
結局塔の最上部に居座っているドラゴン(動かない)を
クリスタルの光によって転送、処理する仕事の
人たちの話に。
昔は脚光を浴びていたこの人たちも、今は徐々に
忘れられつつある存在。
しかも、このドラゴンも動かない種類のもので、
メンバーたちもいっこうに盛り上がらず、単なる
ルーチンワーク化している・・・。
この「ドラゴン退治」を職業とするたちの
ゆるやかで、まったりとした仕事振りが展開します。
劇的な何かがあるわけではない、緩やかで、
ちょっとだけ不思議な、でも普通な人々の日常が
とってもユーモラス、ゆる~い気分に浸ります。
終演後は、出演者と作者によるトークショーが30分
くらいあって、これも満足でした。