「孤天」第一回 : 『例えば、皮膚』 公演情報 コマツ企画「「孤天」第一回 : 『例えば、皮膚』」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    身体表現のごとき饒舌さ。
    その饒舌さはしなやかな身体表現のよう
    表現されるべきものが
    単なる言葉の積み重ねから溢れ出し
    面になり空間に昇華していく感じ・・・。

    言葉の意味として重ねていたものが
    意味を超越して世界になり
    さらにはそれらがつながって・・・。

    後半は目が見開きっぱなしになりました。


    ネタバレBOX

    パンフレットによると「一人芝居ではなくひとつの表現としてみていただきたい」とのこと・・・。で、私なりにですが、おっしゃっていることが理解できたような気がします。
    作り手側の注文どおり、演技の積み重ねから浮かぶ物語ではなく、溢れ出すような言葉から湧き上がるイメージの重なり合いに見事に凌駕されてしまいました。

    個々のパーツの完成度がとにかく高い。
    牛乳パックを材料にはがきを作る男から滲み出る色も秀逸ならば、その内心として裸電球の下で話し合う4人の男たちの法則で抑制された表現もじわじわと染み入って来る。

    同窓会の恩師がもつシュールな無関心さや愛を語る姿が新興宗教への高揚に変わっていくグルーブ感、さらにはしなやかに穿き違えられた芸術の排他性には鳥肌が立ちました。

    また、表現のデフォルメなどから生まれる笑いには豊かなバリエーションと切れがありました。ピストルのごとく至近距離から来る言葉遊びのようなものもあれば核弾頭ミサイルのようにイメージのフレーム全体で揺すぶってくれるものまであって、それらが使い捨てのようにして織り込まれ、時には観るものを突き抜け、時には内側をくすぐりつづける。

    しかも繰り返され有機的に連携するシーンが、
    緻密な構成のなかで
    回って回ってのバターのようにならず、
    多彩な色の広がりとして
    演者が表現する人物の包括したイメージを支えて・・・。

    こういうのって、観ていて、理屈抜きに引き込まれてしまいます。
    そして、常習性をもったわくわく感として観るものに残るのです。

    2

    2009/06/15 13:09

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  • コメントありがとうございます。ご無沙汰しています。

    貴書き込みなども参考にさせていただき、
    ぎりぎりで予約して出かけたのですが
    ほんとうに観ることができてよかったです。

    個々のシーンにもセンスがあって
    しかもコントロールできないものが単なるカオスにならずに
    伝わり続けてきたのがすごいなと思いました。

    なにか余韻が抜けなくて・・・。

    ほんと、よきものを拝見させていただけたとおもいます。

    2009/06/16 05:51

    りいちろさん、ごぶさたです。ほんと、この公演はよかったですよね。ぞくぞくする快感と恐ろしさを同時に味わえました。何に突き動かされたがよくわからなかった自分の感情が、りいちろさんの感想を読んでちょっと整理されたように思います。

    2009/06/15 22:15

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