期待度♪♪♪♪♪
女優、阿南敦子をご存じだろうか。
私は彼女ほど華がある舞台女優を知らない。
TEAM6gの主宰であり、テレビドラマにもよく出演される女優である。
小劇場からのたたき上げの女優だ。
正直、今のご時世、珍しいかもしれない。
しかし、その分、演劇のすべてを知っている希少な女優と言えるのではないか。
彼女にかかると日常にありふれた人でも、劇中120分の間に、苦悩、喜び、生き様を1本のきれいな線を描いたように演じて、観客を引き付ける。
「役ではない、一人の人生を生きているのだ。」
どんな人でも、魅力的であり、華があり、譲れないところがある。
時には落ち込みし、悲しむ。
それでも「別にいいじゃないか」
とさえ、教えてくれる稀有な女優でもある。
舞台が良いのは、ドラマにでてくるヒーローではなくて、本当にその辺にいる人の人生を垣間見られることだと思う。
全ての感情を預けて、劇場全体で泣いて笑う。
これを幸せといわないで何を幸せというだろうか。
コロナ禍に劇団の存続をかけて、公演をする。
小劇団ではあるが、演劇文化を担っている心意気に敬服する。
今度の公演こそ、成功させたい。
そして、千秋楽に共に泣きたいと思う。