実演鑑賞
満足度★★★
初日観劇。
大雪警報という、まさしく”嵐吹き荒れる”という舞台設定と同じ悪天候。厳寒にも関わらず女性スタッフは劇場前に立ち観客を案内していた。面白い公演を観てもらいたいとの思い、その心意気が感じられる。
公演は昨年12月「闇鍋音楽会vol.2『The leg line』」でも観ているが、その時に比べるとエッジが効いていなく、こじんまりとした印象。全体調和というか統一感を失った気もする。基本的な構成は変わっておらず、場面ごとの面白さは十分ある。しかし、前作は冒頭および前半と後半を繋ぐ場面はタップダンスという躍動感あるもの。本作は冒頭の舞踏、前半と後半の繋ぎにはPuppetの自操・自演といった、どちらかと言えば力技・技巧といった落ち着いて魅せる内容。それ自体は見事なもの。しかし公演全体のテンポ感は、焦り、戸惑い、そして驚きといった右往左往する動的な印象である。前半と後半の繋ぎのタップダンスは躍動感に溢れ公演の連続性を示していた。一方、本作は舞踏等の静的な場面によって断続的になったように思えた。
前作はショーの中に物語が展開しており、そこに個性豊かな人々が活きていた。本作は前半の物語と後半のショーが切り離された、その意味でメリハリを付けたのだろうか。観客の選好の問題か?(←本来の使用ではないが)
なお、初日は「英語字幕つき上演」ではなく、日本人向けの通常版。
(上演時間1時間40分 換気のため途中休憩、観客参加型のゲーム有り)