まじめな話 公演情報 財団、江本純子「まじめな話」の観てきた!クチコミとコメント

  • 物語のループ感には惹かれるけれど
    全編に漂う閉塞感を持ったチープさが、よきにつけ悪しきにけ観客を捉えていたと思います。

    ネタバレBOX

    物語はいくつかのシーンというか色に分かれていて、それぞれのエピソードがループしながら行ったり来たりする感じ・・・。

    江本さんの演じる女性の準禁治産者にもなろうかというだらしなさと、町田さん演じる女性に潜む少女のようなプライドと衝動性・・・、それぞれにがっつりと観客を取り込んでくれる。二人の絶妙な会話が空気を染め舞台の密度をしたたかに変化させていきます。

    2万円を作る皮算用の奇妙な説得力と高揚感、Barの情景描写の巧みさ。
    でも、裸電球の街灯に照らされたなかで二人が語る素の世界での「行き場のなさ・・・」感が、結局は観ている側を支配していく。

    二人の役者には熟練を感じ、見ていて飽きることはありませんでした。べたな言い方ですがうまいなぁと思う。

    でも、なんなのでしょうね・・・。それぞれの場面での役者の技量が高いのに、やってくる閉塞感のどこかに作品を離れた薄っぺらさが感じられて・・・。そこまでを含めてこの作品の色なのかなともおもったりもするのですが、ちょっと微妙・・・。

    それと本来余韻を感じる場所として観客に与えら得るべき行間のような時間が、うまく機能していないような気もしました。膨らむわけでもなくフリーズするわけでもない中途半端ななにかがすっと吹き抜けていくところが何箇所かあったような・・・。

    あと、全然的外れなのかもしれませんが、この作品を観終わって、なにか昔観た「ゴドーを待ちながら」を思い出していました。
    何故なのか自分でもよくわかりませんけれど・・・。






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    2009/05/27 17:10

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