満足度★★★★★
作:井上ひさし自身の経験を元に、第二次大戦開戦1年前のレコード店「オデオン座」に集う人々の人間模様。
井上ひさし作のこまつ座公演、銀河劇場とは珍しいです。
ホリプロとの共同のためでしょうか。
昭和15から16年、浅草のレコード店「オデオン座」に集う、明るくたくましい、個性豊かな人々。
「紙屋町さくらホテル」にも通じる、一般市民の目線での戦争が題材です。
次々に描かれる騒動は、大きなことではないけれど、何が起きても明るく楽しく歌い飛ばしてしまう家族が楽しいです。
愛華みれ さんの元SKDのお母さんのおおらかさと明るさ、
最近立て続けに舞台に出ている前田亜季さんもよかったですが、
何といっても相島一之さんの生真面目な傷痍軍人の役。
まじめでコミカルな面と、国に対して一途なゆえの苦悩が良かったです。
この役が、当時の普通の日本人だったのではないかと思います。