Romeo; Juliet in tokyo jungle/現代のロミオとジュリエット ボーイ ネバー ミーツ ガール 東京密林で出逢えない私たち 公演情報 ポーラは嘘をついた―Paralyzed Paula―「Romeo; Juliet in tokyo jungle/現代のロミオとジュリエット ボーイ ネバー ミーツ ガール 東京密林で出逢えない私たち」の観てきた!クチコミとコメント

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

     表面上シェイクスピアの作品とは殆ど合致しない作品内容になっているが、それはエリザベス朝の英国演劇が数百年の時と遥かな距離を越えて丁度洋菓子のミルフィユのようにこの差異の中に織り込まれているからであるかのようである。(追記後送)

    ネタバレBOX

    即ちこの時空の隔たりの間にある急激な変容とその激しさの中を正しく今生きる渋谷と謂う街の浮動・浮遊性や混乱の中だからこそ、皺寄せを喰らう社会的弱者として被災した少女地獄の様を、回り灯籠の絵のように淡く儚く浮かび上がらせたもの・ことが、今作の姿であろう。即ち人間精神の解体とヴァーチャルな再生技術集合体として顕現させた現代人の必然的に希釈された「アイデンティティ―」が空無化の一途を辿る道程のみならず男女各々3名ずつのロミオとジュリエットに仮託され、それが表すのは過去・現在・未来と謂った一連の意味ある連想ではなく、最早何処にも希望が無いという虚無空間に佇む我等人間の抱える絶望の生み出した幻でしか無い点にこそ、今作の主張がある。

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    2021/11/05 14:44

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