実演鑑賞
満足度★★★
女性教授の高慢、衒学、空虚なプライドを誇張して表現。彼女のがんで入院した病院も、へつらい、野心、足の引っ張り合い、「人間より研究」「患者やモルモット」といういびつな医師たちを誇張してよく伝わってきた。シリアスな劇だが、ユーモア(これがウィットなのかもしれない)が感じられた。
末期がんの教授役の富沢亜古さんは、髪の毛も丸坊主にして、嫌味な人物をスマートに演じていた。大量のセリフを覚えて舞台を引っぱり、素晴らしかった。張平さんも、日本人俳優の中に混じって、中国訛りの日本語が、日本の舞台に新しい刺激を与えていた。今後、日本の舞台の多様性を広げる活躍に期待したい。