実演鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2021/02/19 (金) 13:30
松尾スズキ96年の作品だが、大根仁の演出、そしてカメレオン女優として知られる森川葵の2度目の舞台作品ということで観に行った。面白い、という表現が適切か分からないが、面白い。1996年に片桐はいりにアテ書きした作品で、松尾自身が2001年に再演、2013年に片桐の演じた役を峯村リエに変えて三演したが、私は三演を観ているし、他の団体でもしばしば上演され、それも一部観ている。
弟のミチオ(横山裕)と一緒に電気工場を経営するアキトシ(大倉孝二)だが、ミチオがサチコ(森川)を強姦したことから、ミチオをプレハブ小屋に鎖で繋ぎ、自身はサチコと結婚する。そんな中、サチコの元担任のケイコ(秋山菜津子)がパート工員として働くことになり…、という展開。みんな常識の枠から外れているが、その人々が狂気を発動させつつ、いわゆるマウントを取り合う展開が面白い。95分(休憩20分)55分の計170分だが、長く感じさせない展開は巧い。