三国志〜たった二人の赤壁の戦い〜 公演情報 国産本マグロ「三国志〜たった二人の赤壁の戦い〜」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

     「三国志」を読んだのは若い頃だ。{(華4つ☆)この人数で良く頑張った。}

    ネタバレBOX

    当時編集者だった自分は仕事をしつつ10日余で読了した記憶がある。飯を食う時は無論のこと、睡眠時間は恐らく平均で2時間を切っていただろう。余りの面白さに殆ど寝食を忘れるという状態だったのだと思う。読んでいる最中は兎に角読むだけに集中していたから一々チェック等していない。勿体ないではないか。読む時間が1秒でも長く欲しいのだから。
     中国語が出来る訳ではないから岩波の文庫本で読んだのだが、今回の上演は大切な部分は原本翻訳に近い状態で上演されている。ただ、原本翻訳でも長編なので「赤壁の戦い」部分だけでもこの時間内に収めるのは中々苦労があったことだろう。然し上手に遺漏も無く纏めてみせた手際は褒められてしかるべきだろう。登場人物も多岐に亘る今作で主要登場人物を国産本マグロの2人が務め、雑兵、農民等、映画ならエキストラが演じる部分を身体パフォーマンスもこなす女性2人が演じ分けている点もグー。ジェンダー論の盛んな現在であればこそ、主要登場人物に女性は劉備の妻が一瞬出て来るだけなのでこの役割分担は合理的である。また歴史的観点からの知識が無いと全く意味する所が分からないという人々が出て来るのは必然であるから案内役が適宜説明に入るが、劇進行に上手く溶け込んで居る為全く邪魔にならないのもグーだ。拝見してつくづく思ったことは、今作脚本に戦乱の世で明日をも知れぬ命を賭けギリギリの選択をする漢(おとこ)達の人としての深み、ヴィヴィッドな魅力と生き様の凄まじさ、美しさ、尊さがキチンと描き込まれ、その魅力を役者達の演技は舞台化し得ているということである、また寝不足になるなあ、原本翻訳をまた読みたくなってしまった! 

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    2021/01/04 01:53

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