満足度★★★★★
伊達政宗の黒船建造は慶長の大地震からの復興施策だったのではないか、という説をベースに、家族を失った若者の魂の再生を描くミュージカル。
何度も観ている作品なのに、人々の想いがこれまで以上にくっきりと立ち上がり、場面場面で涙腺を刺激した。ことに強い感情を歌で表現する部分で、音楽の持つエネルギーを感じた。
多くの情報と出来事をテンポよく配し、物語としての完成度とメッセージ性が同居する魅力的な戯曲、キャラクターの魅力と印象的な数々のセリフ、楽曲のクォリティ、劇団が得意とする民謡民舞の活用、そして、それらを活かすキャストとスタッフの力。遠征した甲斐のある舞台であった。