満足度★★★★★
鑑賞日2020/11/15 (日) 19:00
楽隊の演奏が振動となって身体に伝わる。人々の足取りが床越しに感じられる。観に来てよかった、と客席で思う。
幻の2020オリンピックと昭和39年のオリンピックをつなぐ怒涛の物語に引き込まれ、巧みなミザンスから目が離せない。現代劇でさえ古典のエレガンスが香る、あやめ十八番らしさ。
終演のアナウンスをかき消すように拍手が鳴り続け、上手から飛び出してきた主宰が楽隊とキャストを手招きする。立ち位置を確認するように登場した人々がもう一度客席に向き合うと、一際大きな喝采が響いて会場内の温度が微かに上がった。