はかりしれない光をもつもの 公演情報 feblaboプロデュース「はかりしれない光をもつもの」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

     今作は、観る側にもある程度の知的水準が無ければ評価することのできない深みがあると言っていいかも知れない。だが、その条件さえ満たすことが出来れば極めて優れた作品であることが分かるであろう。華5つ☆ 追記第1弾2020.11.8

    ネタバレBOX

     “あさりパクパク、時々しじみさん”ではないが、feblabo×シアター・ミラクルプロデュース公演に外れなし。今作、今までの公演とは若干毛色が違うものの、新たな地平を開く傑作。兎に角、深い。
     ベトナム戦争真っ只中、学校の勉強等完全におっぽらかして遊蕩三昧、不良学生であった自分には、時折報じられるベトナム僧侶の焼身自殺の写真は、不思議なそれでいて極めてインパクトのあるイマージュであった。命を賭けるどころか自らの死を以て、人々の為に生き乍ら身を焼くという行為の凄まじさに自分の想像力も世界認識も、他者への単なる認識を超えた深く認識した知の更に向こう側に在る、普遍的愛も理解できなかったからである。
     冒頭、リヒャルト・シュトラウス作曲の「ツアラツーストラかく語りき」が挿入されることからただならぬ雰囲気は掴めるハズだ。この劇的導入交響曲に反して、舞台上で表現される世界が、ダサい大学非公認文化サークルの部室のダレたシーンであることにも違和感と共に秘められた意味を感じ取れるか否かが作品評価能力の先ずは第1試験だ。まあ、序盤は、だらけた表現とは不似合いな伏線の話に気付くか否か辺りが第2の試験だ。

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    2020/11/04 01:33

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