満足度★★★★★
電子ピアノ、ウッドベース、ドラムの生バンドをバックにした山本芳樹さんの一人ミュージカルである。ロートレックの36年余の一生をナレーション、芝居、歌と八面六臂の大活躍で描いていく。燕尾服にシルクハットをかぶれば貴族であるお父さん、ショールを羽織えばお母さんとなり、テーブルを出して酒場を作り、足を上げればムーランルージュの踊り子となる。それにしても山本さん、一人芝居の悲壮感が全く感じられない。これはおそらくバンドが常に空間と時間を埋めているのでいつでも息抜きができるからではないかと思った。
ロートレックというとユニークなポスターの作者という程度の認識しかなかったが、人生も非常に面白いものだった。
この舞台、小さくまとまっていたと見るか適切なスケールと見るか迷うところだが悪くても星4つ半は固い。私の今年のベスト1だ!
「プヒのかあさん」の観てきたに何かピンと来て雨の中を新井薬師まで出かけて大正解。「プヒのかあさん」に感謝。