満足度★★★★
シェイクスピア作品の中ではマイナーな存在ということで期待していなかったためか結構楽しめた。ストーリーは「驕れるリチャード2世は久しからず」で分かりやすい。しかし展開が雑というか説明がまるで省略されている。その分、各場面が丁寧に描かれていてセリフがなかなか味わい深い。また暗転がなくスムーズにつながって行くのが非常に心地良い。他の舞台でも見習ってほしいものだ。もっとも膝から荷物を下ろすタイミングが前半90分間とうとう取れなかったのにはちょっと参った。
横田栄司さん演じる重厚なヨーク公が主役お二人をまるで子供に見せてしまう一方で、那須佐代子さん演じる奥さんにはまったく敵わないというのはお約束とはいえ落差の大きさに感心した。
トリプルコールのスタンディングオベーション、最近では珍しいなあと驚いて周りを見ると95%が若い女性だということに初めて気が付いた。最後のコールに答えるのはお二人だけ。