満足度★★★
鑑賞日2020/10/04 (日) 13:00
「ひざまづいての敬意には、心のともなわぬことが多い。」よいセリフですね。沙翁の他の歴史劇にも転用可能ですね。というか、普遍の定理か。
もうすでに、メンバーはできちゃっている感が強く、よくできていることは否定できないが、彩の国シェイクスピアに比べると、安定感ありすぎで、どうも刺激に欠けるかな。
そもそも、「リチャード二世」という芝居が、他の歴史ものと比べて影が薄く、同じリチャードでも、三世の毒気には、到底及ばぬことをもって、これを上演することには、大いなる遺物の投入が必要と思うのだけれど。
カーテンコールの、岡本、涌井、中島の笑顔を観ては、「アンサンディ」の激情も、「ペール・ギュント」の破天荒も、「女中たち」の猥雑も、求めることはできぬか。
立川、横田などの彩の国シェイクスピアレギュラーには、どいう思いがあるのだろう。