満足度★★★★★
夏の夜、一人暮らしの若い男の部屋に女が転がり込んできたのなら、即日艶っぽい空気が生まれそうなものの、う~んこれじゃ~ね(笑)
その後の展開で艶っぽい空気になるのかどうかは・・・
ストーリーというよりも、これはもう“日々”ではないかと
「女」の登場を起点に「彼」が過ごし「彼」の人間関係も微妙に動き出した“日々”
その日々はどこか面倒で哀しくて、そしてめちゃ可笑しくて、時には「マジでっ!」の驚きもあり、それらのひとつひとつを一緒に共有できた気が。
太陽が降り注ぐような若さばかりがアオハルとは限らなく、月光のような優しい輝きも充分に眩しい。
“孤独”というエネルギーが惹きつけるのか、日を重ねるごとに引き寄せられ、感情が前のめりになってしまう人間模様が素晴らしい。
生活香る超リアル部屋のセットもさることながら、料理シーンがいくつかあり、実際に調理しているので、ほんのり良い匂いが客席まで。
一緒に食べられる訳ではないけれど、紛れもなく彼等と同じ空間にいる実感がくすぐったくて、何というか、とても嬉しいと思えました。