グロリア 公演情報 ワンツーワークス「グロリア」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

     良いか悪いかではなく、ヨーロッパなどに住みちゃんと住んだ国の言葉ができ、彼らの生活の中に入り込んだ日本人なら誰でも知っていることがある。それは、深さだ。(追記後送 華5つ☆ ベシミル)

    ネタバレBOX

     ワンツーワークスは古城さんの脚本を基本的には舞台化するが、時折海外の面白い作品を舞台化してきた。今作も翻訳劇である。驚いたのは翻訳劇に良く見掛けるわざとらしさを全く感じなかったことだ。白人、黒人、黄色人種が登場するが何れも頗る自然な演技とメイク、階層分けされた衣装や舞台美術の工夫による差異化、その差異を際立たせる照明などで効果を高めている。また、翻訳が素晴らしい。翻訳でも通訳でもそうなのだが、外国語を他の言語にトランスレイトする作業が上手くゆくには、翻訳者・通訳が、翻訳される原文言語(例えば英語)と翻訳された言語(例えば日本語)双方に対して深い言語知識と文化や習慣、歴史、互いの特徴や相似、相違について知っているばかりではなく、肝心な部分に深く切り込み、考え抜くことが要求されるが、コノタシオンが異なる言語を可能な限り見事にトランスレイトしている。
     今作は、所謂ブラック企業に勤めた内気ではあるものの、賢く有能で真面目而も仕事熱心な女性・グロリアが、要領良く立ち回り自分の野心に忠実で他の人の痛みには蓋をし兎に角自分さえ良ければよい、と構える多くの社員にあしらわれながらも、僅かな給料の中から苦労して自分自身の住居を持ち社員全員にパーティーの招待状を出したにも関わらず、片手の指にも足りない人数しか集まらず、最後まで居てくれたのは1人だけ、おまけにグロリアのパーティー及び彼女自身は、物笑いの種にしかされなかった。その結果、惨劇が起こる。僅か15分ほどの間に最後に自殺したグロリアを含め10名が死亡、8名が負傷した。

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    2020/03/01 16:27

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