FACE 公演情報 令和座「FACE 」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

     今作の深さを為しているもの・ことは実をいえば現今のグローバリゼーションの根底にあるもの・ことではないか? (追記後送)

    ネタバレBOX

     設定は住民数200人ほどの山奥の村、独特の言語を用いて対話し仮面を付けて生活するといわれる場所だ。この村に東京のラボで研究医療に携わる三澤という男がやってくる。この村の調査と医療ケアが仕事の内容である。そこで彼の見たものは、美少女・白濱が仮面を付けた村人に紙袋を頭から被せられ、差別・虐待される姿であった。彼女の棲家は焼かれた為、今は野外での生活を余儀なくされていた。三澤は彼女にも人権があることを彼女自身に気付かせ、差別する者たちから護ることで徐々に彼女の信頼を勝ち得てゆく。そこへやって来たのは同じラボで研究に携わる徳永だった。彼は可成り功利的な男で一度期に2人もこの村への派遣が為されたのは、研究だの医療ケアだのではなく左遷だと捉えていた。そして三澤とは異なるアプローチを試みる。彼は村の娘、カノンの顔の左側面の大きな痣を取り除き美しくしてやるという餌で彼女を口説き、村の秘密を暴こうとする。多くのことをカレンから聞き出した徳永であったが、鍵の掛かった、村の金庫と呼ばれる建物の中に一体何が入っているのか迄は掴めなかった。そんな時、ミイラのように顔中を包帯巻きにした男・フィムが現れる。村の中で唯一人顔に傷も痣もなく最も美しいが故に差別され続けてきた白濱と最も醜いが故に閉じ込められ続けたフィムは被差別者同士の本物を見分ける目と感性そして互いの持つ優しさと人間としての尊厳を傷つけられた者同士の共感により互いを人間同士と認め合い、信頼できる友となった。

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    2020/02/23 15:54

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