回遊魚たちのブルー 公演情報 フェルフェン「回遊魚たちのブルー」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

     作品自体は結構面白く拝見したのだが、どうして公共施設で上演すると、劇団であれば制作が担当する部分が、これほど救い難いスタッフによって運営されているのだろうか? 役人がやっているのであれば、民衆をバカにしている。訊いたことに7回、8回平気でオームのように「申し訳ありません」を繰り返すばかりで尋ねていることに対する回答が一切ない。観客をおちょくっているのか、無能なのか❓ 或は想像力の残酷な迄の欠如を表しているだけなのか? いい加減にしてもらいたい! 作品に関してはネタバレで。

    ネタバレBOX

     島に帰った1人の女優、彼女は妻子ある男との不倫で裁判沙汰を起こし15年ぶりに島に逃げ帰って1冊の本を書いた。或るプロデューサーがこれを読み「舞台化しないか」と言ってきた、という流れで物語が始まる。実際の物語で語られる話は、女優が人格障害を起こし、4人の人格を持ったのか、或はホントに物理的に島に戻り、自分以外の3人の女に遭ったのかは謎である。何故なら、この話を証拠立てる第3者は誰1人登場しないからである。近くの席に座っていた観客が「良く分からない」と呟いていたが、余り演劇を見慣れていない方なのだろう。
     作品中のテーマと感じたのは、女にとっての女の問題である。日本の伝統的対人関係の在り様に表と裏があるが、ジェンダー弱者としての女性は未だにこの国では不利益負担者であろうから、その分余計に互いの腹の探り合いは熾烈である。同時に子を産める体の変化というものがあり、それは男には矢張り体感できないものだから配慮の行き届かぬこと、気付かぬ故に負担を掛けることもあるかも知れない。という事情もあり訳の分からない部分をXと括って対象化できるような知性を持つ者は兎も角、とんでも無い対応を採る阿保な男も多かろうから、そういった被害・無神経からは女性同士団結できるにせよ、好みの男性が被り、その男と関わりたいと思えば敵対せざるを得まい。そのあたりの事情は、偶然という要素も入ってくるので中々一貫した論理的思考で生涯を過ごすことは難しいであろうというような状況の女性の話。ラストもそれらしくて良い。

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    2020/02/10 00:00

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