それは秘密です。 公演情報 劇団チャリT企画「それは秘密です。」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    初演は観ていないと思っていたが、お笑い芸人、逮捕・・?よく調べたらアゴラで観ていた。深刻な話題と、劇のスタイルとの乖離を若干感じた事をぼんやりと。
    だが今作は初演とは舞台風景が異なり(サイズも倍以上)、チャリT路線での磨かれ方ではあるが光沢のある舞台に。美術のダークグレイがテーマにも即して硬質さと柔かさを許容し、キラリ光るものを感じた。
    とは言ってもチャリTの本領は「問題の噛み砕き方」「説明の巧さ」にあって(以前「40minutes」で観た芝居(IS日本人人質事件の顛末)が私的にはベスト)、ナレーション(解説)とそのユーモラスな文体がそれに貢献し、説明のテンポに乗って芝居が進行するスタイルである。
    テキストとしては情報を出す出し方・順序にやや難有り、「今注意を向けるべきはそっちじゃないでしょ」という躓きや、もっとディテイルを埋めて欲しい箇所も散見されたが、問題の焦点を一箇所に集約する方が得意なのだろうチャリTが、多面的で割り切れない「現実」の痕跡を舞台に残すことに(結果的に)成功していたのではないか。
    俳優の「演技」は記号的で、感情移入を拒まれてしまうが・・

    ネタバレBOX

    ・笑いを狙ったと思われる刑事二名のコント?の精度はもう少し上げたかった。
    ・お笑いコンビ達が冒頭のやり取りに小ネタが挟まるのも堂々と笑いを取りに行ってないように思えたり。

    ・中東への自衛隊派遣がイラク戦争時代の話なのか近未来(今般の中東緊迫からの)か、やや不明。非戦闘地域で起きた戦闘の残酷さを証言する婦人が語るのは伝聞情報、その出所は?...等の違和感はあるのだが、秘密保護法と「戦争」の親和的関係には真実性があり、極端なストーリーとは今や思えない現実に生きているのだな、と思う事である。

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    2020/01/30 03:33

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