満足度★★★★★
★『卒業式、実行』
展開の意外性、間の取り方等、コメディの面白さ満載の上質台詞劇。政治的な芝居ではありません。コメディです。初演よりかなり進化しました。ちょっとリアリティに欠ける印象も無いわけでは無いのですが、次々現れる個性的なキャラクター。そして土壇場での意外な「解決策」、演劇の「嘘」が「現実」ような錯覚に陥ります。
★『いざ、生徒総会』
脚本・演出の富坂友は国府台高校の卒業生。生徒が主体となって行う学校行事、母校が好きなんですね。この作品、高校生の人間模様を描いた短編4作を積み重ね、見せ場の「生徒総会」に至ります。テレビの国会中継「代表質問」を偶然見て、そこで語られる空虚な日本語に落胆。このコメディは「右」か「左」の話ではありません。「国府台シリーズ」で笑いの裏に隠されて語られているのは、民主主義のあり方そのものなのです。