神の子 公演情報 株式会社コムレイド「神の子」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    鑑賞日2019/12/21 (土) 14:00

     パンフなんて買っても、ゴミになるだけだよ。
     判っちゃいるし、そうした経験もよくあるのだけれど、観劇後の食べ過ぎ、胃もたれを解消するために、やはりどうしてもパンフレットに頼らざるをえないことがある。とにかく、何かの力を借りて解題が必要なのだ。演出家や出演者、脚本家の声、評論家の文言、舞台の歴史的背景、脚本の来歴、公演の歴史などなど。

     買いましたパンフ。そこから掬い取ったのは、そうだよね、赤堀雅秋さんの作品なのだよね、というただそれだけで腑に落ちたという安心感。どうしようもねえーなー、まったく。ということかな。
     もう一つ印象的だったのは、出演者たちが悩まし気に語る「神の子」というタイトルの解釈。その咀嚼の仕方が、十人十色で面白かった。赤堀氏との関係や、役者経験、舞台経験で異なるアプローチ。悩んでいるとは言えないけれど、それなりに気にはしているみたいで。
     「誰もが神の子」というのが正解か、それともそんなもんだろう、ということに思う。

     舞台転換と、役者の導線の使い方が見事。奥行を生かした前後・裏表の役者の動きと、舞台脇から中央まで舞台装置を広く動かす移動の妙。
    とにかく役者が「生きている」と感じさせる演出は、静けさの中でする心音のような微妙だけれど確かな力を感じさせる。よいなあ江口のりこ。

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    2020/01/21 14:58

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