満足度★★★★
若い書き手が無隣館を経て青年団若手自主企画として打ち出した舞台。ラストに登場していた役者だけが礼をして去る(カーテンコール無し)という青年団の習わし等、現代口語演劇のフォーマットを踏襲していたが、世界観と筆致は独自に確立されつつあるものがあり、三つのエピソードに共通する主題「自他の別のあやふやさ」が切なく響きあっていた。混沌のこども時代から「他者ならぬ自己」へ脱するプロセスを系譜学的に回想すると、集合から個がはがされた近代というものがぼんやり重なって見えた。
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2020/01/13 02:56
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