30周年を迎え新劇団員が増えた京都の劇団MONOの新作。20年前に想定外の噴火に見舞われた島、満開のはなにら、特産物のレモン、子供の成長をきっかけに離散する擬似家族。愛し、懐かしんだものたちは皆、時を経て形を変え、いつか消える。各人物の願い、人生が丁寧に織り込まれ、笑いの絶えない日常会話に厚みがある。一度観ただけでは汲み取りきれないほど。皆が集まる家の裏のベランダ、石垣のある脇道、2階の小さな窓…舞台美術が生きているよう。劇団の優しさが沁みた。
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2020/01/09 14:21
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