満足度★★★★★
ストーリー、キャスト、スタッフワークそれぞれに満足
チラシの惹句に「古墳時代の抗争劇!」とありつつも、内容説明及び主題曲から半ば予期した通り、『荒野の7人』がベース。(ただしメンバーが3人なだけに集結するプロセス部分はない)
がしかし武器は刀系だし、クライマックスは土砂降りだし、「勝ったのは里人(さとびと)だ」だし、なので原典およびそのまた原典をよく知っている…どころか大好きな身として大いに楽しむ。
またこれが、単なる翻案ではなく、より大きな権力に対して里人たちが立ち向かおうとするところで終わるのが上手いところ。終盤で里人たちが武人(ぶじん)に対して立ち上がるところとこのラストシーンなんてゾクゾクするというか目頭がアツくなるというか、なくらいで。
さらにシンプルながら立場(所属)を一目で識別できる衣裳もナイス。里人たちはシーンによっては武人も演ずるのだが、この衣裳によって観客を混乱させないのは上手い。
他に場転時の(伴うSEも込みで)「つむじ風」を想起させる効果を筆頭とした照明も◎。このサイズの小屋なのにムーヴィング使いまくり、みたいな。(笑)
それもただ使うのではなくキッチリ効果的に使っているワケで。
あと得物のデザインも鎌鼬3人がそれぞれ違っていたりして良かったし、ストーリー、キャスト、スタッフワークそれぞれに満足。