満足度★★★★★
鑑賞日2019/11/17 (日)
アパート屋上の貯水槽で暮らす(遺棄ている?)「死体」と… 貯水槽を掃除したい「清掃員」の…生死の境界を超える恋模様???って謳い文句すごい。想像を絶するシチュエーション、実に漫画的。主人公の死体達はゾンビとも趣きが異なる生態?の様で「死体のまま蘇った」のではなく、どうも死してから水の中で腐敗を押し留めている状態らしく、その死生観… いや死腐観が面白い。
曰く
「いかにして腐るか、それが問題だ」
「いつか腐るからこそ、それまでの時間が輝く」
活動する死者にとって、「死」はまだまだ生そのものであり、「腐」って朽ちるか 溶けて消えるまで生き(死に)続ける。言葉を入れ替えて、人生訓みたいに響いてくる語りには不思議な味わいがあった。
どうにもならない極限で…未練が鎮まるのを待ち、生を分子レベルで全うしようそんな足掻きにも感じられて面白い。