満足度★★★★★
懐かしい雰囲気の喫茶店の店内で繰り広げられるささやかな物語は、いくつもの重い課題を我々に突きつける。
マイノリティであること。
知ってるようで全然知らなかった。こんな身近にこんな歴然とした人種問題があるということを。
重い題材と劇中の人々が抱える困難については、観ている最中から自分でも調べてみたいと思わされた。
そして、それじゃあ普通って何?日本人って何?そんなことを当たり前に考えさせる作劇が見事だった。
しかも、劇中の人々の佇まいや感情の動きの自然さ会話の切実さを丁重に描くことで、中心に据えた題材に留まらず、多くの人が共感しうる普遍性を持つ作品となった。