しっかりとした解説の入った当日パンフを開演前に読んでいて確信しました「きっとストーリーとか全く分かんないヤツ!」
本作で取り入れられているのはフィジカルシアターという新しい演劇スタイルだそうで特に本作で意識されているのは「戯曲を元にした翻案」「視覚的なステージ作り」「様々な芸術素材の融合」
もう観てみるしかないのだけれど、自分の中で『内容に関しては理解不能上等!』と腹を括ってしまえば気が楽というもの。
結果、それが効してか(!?)非常に楽しめる公演でした。
特に視覚的に訴えてくる力は大きく、言葉のチョイスも絶妙。
次に何が起きるのか予想もできないハラハラ感、予想できないままに訪れ来る場面の流れも案外乗っていきやすいじゃないですか 笑いも随所に(幾つも包含されたテーマの示唆は、恐らく取りこぼしまくっているのでしょうが)
奇抜な世界観を若い演者さん達が、よくぞここまで体現されているなぁと感心しきりの舞台。
観劇後に残ったのは総合芸術を創り上げるうえで必要な人材が豊富に揃った贅沢感。
観る前と打って変わって、この贅沢感をたっぷり味わうのに非常に適した演目だったなぁと思えたのでした。
人が結集した表現の力って本当に素晴らしい。