「熱海殺人事件」「以蔵のいちばん長い日」 公演情報 ★☆北区AKT STAGE「「熱海殺人事件」「以蔵のいちばん長い日」」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    【以蔵のいちばん長い日】観劇
    タイトルから察せられるが、幕末に”人斬り以蔵”と恐れられた「岡田以蔵」を通してみた”武士(社会)とは” を問うような物語。もちろん実際の岡田以蔵の人物史とは違い、奇想天外・荒唐無稽な描き方をすることで人物だけではなく時代といったプラスの魅力も引き出そうと…。
    本公演は、「熱海殺人事件」「以蔵のいちばん長い日」の2本立であり、「熱海殺人事件」は何度も観劇しているが、「以蔵のいちばん長い日」は今回が初めて。表層的な迫力...照明・音響といった舞台技術や役者の熱演は良かったが、「熱海殺人事件」に感じるような鋭いメッセージ性が弱く、”武士の存在とは”といった階級社会への批判というか皮肉を描きたかったのか(自分の感性の乏しさ)? その表出が十分できていないことが残念だ。2公演並べていることから、単なる(娯楽)時代劇を観せるだけではなく、何らかの訴えを描いていると思うが、考え過ぎであろうか。
    とは言え、中核をなす岡田以蔵の魅力ある人物像はしっかり立ち上がっており、こちらは観応えがあった。
    (上演時間2時間) 

    ネタバレBOX

    舞台セットは下手側奥に掛け茶屋の縁台だけの素舞台。広くスペースを空けているのは殺陣などのアクションを行うため。
    物語は以蔵の史実を追うのではなく、彼の人間性と時代に翻弄された宿命のような描き方。もちろん人斬り以蔵の通り殺人を繰り返すが、その立場は新選組局長・近藤勇と親しくなり、将軍・慶喜の護衛になるなど知られる事実と真逆である。

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    2019/12/15 00:47

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