満足度★★★
「娯楽時代劇」として楽しい
徳川幕府八代将軍誕生をめぐる秘話的ストーリー、そのあたりの歴史に疎い身として、史実を知っていればフィクションの配分具合などがわかってより面白かったろうに、という気もしつつ、また、一部、伏線を張りながら結実しないままのシーンや、回想あるいは過去の出来事であると即座にわからないシーンなどがあるのは惜しいが、「娯楽時代劇」として楽しい。
また、前説の後に物語のバックグラウンドとなる徳川家第六代~第八代についての紹介があるのも親切だし、綱吉・家宣・家継を同一人物が演ずることでそこまでの「血の濃さ」を表現するとともに一瞬にして時を隔てたシーンに移ることを可能ならしめるアイデアがイイ。
さらに、殺陣にSEをつけないのも好み…ってか、このサイズの劇場にはその方がしっくり来る感じ。