満足度★★★★★
カナダの作家ビヨンの2作品公演。初演を見逃した『屠殺人ブッチャー』を数ヶ月前から今かと待ち続け、観劇日を迎えた。2年前に同じ「劇」小劇場で上演された同じ扇田拓也演出による『エレファント・ソング』も同じ作者。今回の一方の作品『隣の家』は名取事務所への書き下ろしという。
再演ではキャストが2名変わり、ついその事を意識して観てしまう。男性3名と女性1名の4人芝居。女役は初演が森尾舞(今回「隣の家」に出演)の所、渋谷はるか(中々見合う人選だ)。若い弁護士役も名取事務所の常連・佐川和正の所、西山聖了。演出者も初演の小笠原響は今回「隣の家」演出のため、代わって『エレファント・ソング』を演出した扇田拓也が当った。
という事で、果たしてどんな違いが・・と言っても初演は観ていないので想像しながらであったが、最終的にはそんな事は忘れた。上演前半で各所に残した違和感は全て回収され、この架空の国をめぐる実しやかなドラマをリアルに想像させられた。
久々に舞台で観た渋谷はるかはやはり印象に残る演技者。