満足度★★★★★
鑑賞日2019/10/07 (月)
シアターモリエールにてMonkey Works『キンギンヒシャカク!〜乙女の一手〜』を観劇。
うーん、面白い!「元のジャイアンツの仁志敏久」のくだりからジワジワと観客の笑いを誘い始め、中弛みすることなく同じボルテージのまま最後まで笑いに包まれた公演。あっという間の120分でした。
物語はとある高校将棋部に巻き起こる部の存続をかけた熱い対戦や、高校生ならではの甘く切なく面白い?恋愛模様、友情関係などが描かれた青春ドラマ。何だろう、、決して頭を使うような難しいストーリーではないものの、観終わった後のこの充実感、満足感。やっぱり序盤の掴みから終始笑いが絶えない面白い脚本だったことはあると思いますが、ただ単に面白いだけでなく、将棋に対する部員たちの熱い想いだったり、好きな人に対する熱い想いだったり、父娘のちょっとほっこりするようなエピソードだったり、序盤の細かな伏線が最後に有効に働いていたり…。部の存続をかけた戦いと恋愛という軸となるストーリーはあるものの、その中に様々な要素・エピソードが盛り込まており、笑って感動して笑うという見応えのある作品だったことが、充実度や満足度のポイントが高かった要因かもしれません。
また、登場人物一人一人がそれぞれ単独で笑いを取りに行けているのも素晴らしいと感じました。これくらいの演者さんが登場する作品となると、何人かは印象薄くあまり記憶残らないこともありますが、今回は全員のキャラが強烈で、恐らくもれなく記憶に残っているような気がします。特に神楽駒音役・村田寛奈さんは見た目の印象からなのか転校生らしい弱々しさ初々しさが適役だと感じましたし、将棋に対する熱さ、力強さの部分もしっかりと表現されていて素晴らしいと思いました。通行人A役・千綿勇平も絶妙なツッコミで何ともまぁジワること。とにかく笑わせて頂きました。仁志敏久役・林勇輝さんはイケメンなのに少しマヌケな変人キャラ?とのギャップが絶妙。林さんが演じるからこその面白味があったと感じました。その他のキャスティングもとても良かったです。たまにはこういうTHE青春ドラマも良いものです。