満足度★★★★
鑑賞日2019/09/12 (木)
シアターグリーンにてJ-journey『ミュージカル 未完の贈り物』を観劇。
「地球に生まれた《命》には必ず役割がある」というメッセージが強いインパクトを与える作品。原作は読んだことがありませんでしたが、障害を持って生まれてきた子とその母親・家族の物語は、とても温かく、反面、難しくもある深いお話だと感じました。世の中には様々な人々が存在し、皆それぞれに様々な問題や困難に直面するシーンは多々ありますが、障害者であっても健常者であっても共通するのは無駄な命は一つもないという点かと思います。今回の作品は命の尊さだったり、子に対する親の愛情だったり、相手を思いやり尊重することの大切さだったり、、とにかく生きていることは素晴らしいことなのだなぁと改めて感じられるような良作でした。
初見の劇団さん、初見の役者さんでしたが、非常に丁寧に作られている印象で、作品としての完成度の高さを感じました。演者さんの気持ちのこもった演技、クオリティの高い歌唱はお見事。演劇作品としては珍しいバリアフリー対応の技術も素晴らしく、手話や字幕付きのガイドを用いた作品は新発見でした。趣向凝らした前説、映画のエンドロールを彷彿とさせる終わり方なども好感を持ちました。皆さん素敵でしたが、今泉りえさん、伊倉愛美さん、早馬充さん、五十畑佳澄さん、大矢剛康さん、岩橋大さんらが特に印象に残りました。子役出演によりファミリーミュージカルのような場面も。様々な要素が盛り込まれた110分。良いミュージカル作品でした。