自分も島に住んで居たことがある。だから、その良い所も悪いというか不便な所も良く知っているが、第三の故郷としての愛着も強い。島の人々の心根は純朴で何とも言えぬ温かさと優しさがあって、都会のすれっからしの自分達の心に深く、深く沁みる。そんなこともあって、自分の周りの連中の中にも島の娘と結婚した者は多く、嫁の故郷である島で生涯を過ごす者、定年後は島に移住してしまった者らも何人も居る。パーセンテージで言うと7~8%にはなろう。かなり高くないか? 自分は、海も東京湾のような溝には入らない。汚すぎて入る気がしないのである。どこかの島か、裏日本の海水浴場では無い所で泳いだり潜ったりだ。外房はケースバイケースだが、矢張り汚く感じる。 By the way,序盤は、こんな島人の素朴で飾らず、ちょっとぶきっちょで純な様子が淡々と描かれ溜めが充分に効くまで長めの助走が入る。この溜めが後半一気に爆発するのだが、この爆発力が凄い。島人のメンタリティーを良く理解し、都会から流れて来る人々の辛い体験や気持ちもリアルに掬い取って笑わせ、泣かせる傑作。流石に再再演作品であある!! 島の景色の美しさも、ホントに住んだ者には良く分かる。自然の持つ、厳しさそして優しさ、類稀な奇蹟としての命の尊さなどをじっくり噛みしめるにも最良の場所が島であり、共に語らう楽しさや島酒の旨さも島人とならではである。