満足度★★★★
■約90分■
舞台上には特定の場所を表現したセットが組まれ、その縛りの中ですべてのコントを展開するのは大変なのでは?と感じたのが最初の印象。“ある傾向”の作品が目立つのはその“場所”の特性からして致し方ないのだろうが、ベクトルを異にする作品も少なくなく、全体を通じて面白く観た。
外部脚本家三氏によるコントの中では、前川知大作品を最も堪能。追い詰められた若い女と、冷めた態度で女を遇する男二人。二陣営が繰り広げるシーソーゲーム的ストーリーがグイグイ惹きつける。
合間を埋める土田英生脚本のコントは、MONOの演劇作品に見られる笑いとはまた別種の笑いを打ち出していて、新鮮味が感じられた。笑いのみを追求できるコントにおいて、土田英生はシュール志向になるのだな。
最後まで、涙目にはならなかった。