『INDEPENDENT:19トライアル公開二次審査』 公演情報 INDEPENDENT「『INDEPENDENT:19トライアル公開二次審査』」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    今年はあまりに皆さん技術が高くてうまかったので、純粋に作品の内容を楽しむことができたように思います。
    なので感想も、作品の内容にたいする感想が主になりがちです。

    トライアルで引っかかるポイントは、人により様々で十人十色なことかと思います。
    わたし自身も毎年常に変化することなく同じではないように感じます。

    そんな中で今のわたしがどう判断してるのかな・・・といいますと、またその一人芝居を観たいと思うかどうか、ということなのかなと。
    単純にその一人芝居があまりに良くって、また観たいと思う場合もあれば。
    二次の時点ではいまいち・・・でも、トライアルは15分なので、残り15分の発展を観たいと思う一人芝居もある。
    逆に、たとえ完成度が高くて素晴らしい一人芝居だったとしても、そこで完成されすぎていると、そこで満足してしまって、もういいかなとなったり。

    皆さんは、どうなんだろう?
    色んな人のきもち、聞いてみたいです。
    なにはともあれ・・・二次に出場された方全てに拍手を!
    ほんとうに、一人残らず皆さん技術が高くて、トライアル、なんつーとんでもないイベントになったんだ・・・という思いです。

    ネタバレBOX

    [b]宇田川はるか
    「オーディション」
    女性タレントが、オーディション選考で、自分の過去を演じて見せるというお芝居。
    女性タレントは過去にスキャンダルがあり、それをネタにテレビへ出演が叶ったものの、本来は女優であり。
    民放テレビ番組についてのあれやこれや、芸能マスコミについてのあれやこれや等々を思わされました。
    一日目のトップバッター、うわぁ上手いなぁと感嘆したのですが・・・お芝居の内容自体にはあまり魅力を感じませんでした。

    [c]鎌田恵弥×オダタクミ(カラ/フル)
    「ゴトーくんは待ってくれない」
    富裕層の婚約者に旅費全額負担してもらって一緒にハワイ旅行に来たものの、現地のホテルでほったらかしにされて嘆く女の一人芝居。
    いや~ハワイ旅行って安くないですよ?
    それを全額出してくれてる時点で、神かなと、わたしなんかは思っちゃいますけど。
    言葉も通じない海外で一人ほったらかしにされたことに対する不平不満を延々ぐちぐち言ってましたけれども、そういう男性だと知ってて結婚することを決めたということも同時に言ってました。
    そんな人だと承知していたんだし、何もかも相手に依存するんじゃなく、旅行が決まった時点で少しは自分でも努力できることあったんじゃないかなと。
    お金目当てで好きでもない人だけど我慢して結婚するんだっていうのも、やたら上から目線だなと思うし、自分何も努力しないで文句ばっか言ってんじゃないよとも思いました。

    [e]武長慧介(コメディアス)×鈴木あいれ(コメディアス)
    「ザック」
    ずっと暗闇の中で、ナップザックからたくさんのものを散乱させながら懐中電灯を探す芝居。
    かなり観客席から笑い声があり、たぶん面白かったのだろうと思います。
    でもわたしには、何がどう面白いのかが、よくわかりませんでした。
    わからなくて、もやもやです、みんなあんなに笑ってるのに。
    ただ演じている野外活動の先生の語り口は気に入りませんでした。
    自分の話に食いついてこない児童を罵る前に、何故食いついてこないのか、興味をもってもらうのにはどうしたらいいのかを考えてあげなさいよと、逆に説教したくなりました(笑)

    [g]依田玲奈
    「Wait」
    お腹の中にいる胎児は、産まれ出て成長し、成人して母になり、また子を宿し、子を育み、年老いてゆく。
    お母さんと少女、ふたりの女性でもあり、成長してゆく姿でもあり。
    人間の人生を観せてくれた30分間の大河ドラマでした。

    [d]今野新菜×五十部裕明(宇宙論☆講座)
    「楽しい東京オリンピック」
    事前に録音した音声を、手元でスマホ操作して流しながらの一人芝居。
    そこにいた人形がしゃべってるという体。
    トライアルで観る一芝居におけるあくまでも個人的な好みとして、事前に録音した音声を相方にするという手法は好きではありません。
    一人芝居なのに、それでは一人芝居ではないと思ってしまうのです。
    通常の公演なら、それもひとつの形態として受け入れられるのですが・・・。
    後日ツイッターを拝見しましたところ、どうやら作中の作演が飛んだという話は本当だったらしく・・・。
    そのような状況下なら、あれもこれも色々とやむないかなと思いました。

    [a]岩田弘子(劇団0F)×帽子屋・お松(劇団0F)
    「真剣にお葬式」
    さほど親しくない人のお葬式に行って、色んなことに気を取られる人のお話。
    でもあるあるですよね~。
    どんなに集中しようとしたって、ふっと思考に差し込みが入るって。
    そりゃそうですよ、生きてますもん、生きてる限り五感から多種多様な情報入ってきますもん。
    とても表現力豊かで面白かったです。


    [f]寺嶌奈穂美→観客支持率二位
    「注文の多い料理店」無印
    モチーフにしたものなのかなと思いきや、忠実に原作の舞台化でした。
    合間合間に歌が挟まれ、ミュージカル調。
    公共施設とか学校とかで公演されてそうな感じの、小さいお子様にも観せてあげたい美しく綺麗な一人芝居でした。

    [c]佐野あやめ(劇団乱れ桜)×napomidori(劇団乱れ桜)
    「7曜日の私」
    曜日をコールして、芝居。これを曜日毎に繰り返す。
    コール時の無と、表情豊かな芝居の落差が良かった。
    演じるのはいかにも今時の女子、今時女子の起こりがちな三角関係。
    あー面倒くさいことになってんなーっていう恋愛事情でした。

    [b]加藤広祐(劇団藤一色)×小笠原るつ代(膿月)
    「巣穴」
    外にいると思われるよくわからない敵と戦ってる風。
    延々ずっと何か分からない敵と戦ってることに関連した内容のことを演説してる。
    良いも悪いも、ただそれだけでした。

    [f]ぽんちくりん×魔人ハンターミツルギ(超人予備校)
    「都合のいい女」
    都合のいい女・・・を自称する、要するに単なる女性ストーカーのお話。
    思い込み、怖い。でもあそこまで思い込めたら無敵。怖いけど。
    性別問わずあんなの現実にいたら怖すぎるし、絶対に関わりたくないところですけれども。
    ミツルギさんなので、それはもう怖さの欠片もなく、最高に面白くしてくだって、げらげら笑ってました。
    ただ・・・ここで充分に満足してしまい、次に対する期待感をくすぐられなかったかな。

    [a]淺越岳人(アガリスクエンターテイメント)
    「箱の中身は」
    古今東西の探偵のモノマネをしながら。
    積み上げられたダンボールの中身を推測するというプレゼンテーション。
    特に中身がなんだろう?と興味をそそられることもなく。

    [g]山下多恵子(京都演劇サロン)×大谷潔(京都演劇サロン)
    「大きなお世話」
    無職の引きこもりの、甥っ子でしたっけ?弟でしたっけ・・・?失念してしまいましたが。
    そんな年下の親戚の男子の心配をし世話を焼く、しっかり者の女性のお芝居。
    このトライアルで観られた部分だけでは、いささか物足りなさがあったのですが。
    これが完成され30分間のお芝居になった時、ここからどう展開されていくのだろう?と興味をそそられました。

    [d]西山ともか
    「あいにく今日もゼリー」
    工場で働くパートのおばちゃんの一人芝居。
    会話の相手を演じる中で、自身の芝居によって、鮮やかに浮かび上がらせていて、見事。
    そして、まぁコミカルなお芝居がうまくて、単純に大笑いできる面白さがあり。
    ラストは、一人で演じているからこその演出が活きていて・・・心鷲掴みにされ。
    正直、個人的には、一人芝居である意義のある、非の打ちどころのないパーフェクトなお芝居でした。

    [e]猫村サキ×緒花(Noisy Bloom)
    「少女の埋葬」
    スコップを引きずった制服姿の女子が、友人の死体を桜の木の下に埋めたというお話。
    同性相手への恋愛感情も入っていたり、桜の木の下の死体云々等、耽美な作風。

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    2019/07/29 10:13

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