満足度★★★★
鑑賞日2019/07/14 (日)
銀座三越劇場にて劇団東少ミュージカル『シンデレラ』を観劇。
創立70周年の老舗劇団ながら、個人的には今回が初見でした。パンフレットに載っていた「70年前、10歳でコックと王様のお芝居を観た子どもは80歳、芝居づくりに情熱を燃やした二十の青年は、生き残っておれば90歳」という記事を読んで、70年という劇団の歴史にとても重みを感じました。これだけ長く続いていること自体が素晴らしいですし、価値があると感じます。
今回は世界的に有名なおとぎ話『シンデレラ』の物語に、劇団オリジナルのミュージカルナンバーを交えた約110分の作品。久しぶりに『シンデレラ』の物語に触れ、懐かしくもあり、意外と知らなかった新発見ありと、なかなか楽しめた時間となりました。“シンデレラストーリー”なんていう言葉がありますが、どんなに辛く厳しい立場であっても、腐らずコツコツ努力していれば報われるときが来るというのは、シンデレラに限らず誰にでも当てはまることだと思いますので、やはり命尽きるまで持ち続けたい人生観だと改めて感じました。また、物語のクライマックスで、王子様と結ばれたシンデレラが、今まで散々いじわるされてきた継母や姉ともハグをしながら感謝を伝えるシーンは、シンデレラの人柄の良さが表れている名場面の一つだなぁと今更ながらに感じました。たまにはこういう王道のミュージカル鑑賞も良い。心にゆとりが生まれる癒しの時間になった気がします。
シンデレラ役の鈴木まりやさん、王子役の菅原聡史さんは当然印象に残るものの、継母役の神野美奈実さんもインパクト大でハマり役だと感じました。ガラスの靴を合わせるシーンで客席の観客と交流を図る演出も良かったです。