満足度★★★★
THE“女”スペシャルと言って良いくらいに“女”達がオンパレードの作品。
これは決して女性キャストばかり大勢出演されていた!という意味だけでなく、男からして見ると、その精神構造やら守るべき諸々やらが、何かと「うぅぅむ、そうかぁ、そういうものかぁ」・・・女性の業・ココロの塊たちが押し寄せてくる作品だったから。
安易に「うん、わかるわかる」とは言えないけれども、思わず「うぅぅむ、そうかぁ、そういうものかぁ なんか説得力あるなぁ」とただただ唸るばかり。
ほんの一例を挙げると「出る杭は打たれてしまうのだから!ハミ出したくないっ」という気持ちと「できれば自分だけ特別に輝きたいっ」という気持ちが矛盾なく同居する心理バランス・・・他者の女性の波に揺れ動きながらも愛らしく滑稽に・・・その流れ着いた先が一見「成れの果て」の様な姿であったとしても、もしくは愚行であったとしても、何とも憎めない。(でも笑ってしまったりはする)
女性オンリーの公演は数あれど、これだけ普通の成人女性の葛藤やら希望やらが渾然一体となった作品は初めてかも。
(全然普通じゃない有名な性悪も出てきますが)
しかも格言級の台詞もサラッとした軽やかさで笑いありで。
おそらくベストアルバムという事で、通常より濃ゆい作品。
ただ普通ベストアルバムといえばシングルを羅列しただけであるけれども、本作は絶妙にそれぞれが繋がっていて、壮大な女のヒストリーとなっていました。
人生とはヒットがあろうがなかろうがベストアルバムのようなものか。