男女逆転〈マクベス〉 公演情報 ワンツーワークス「男女逆転〈マクベス〉」の観てきた!クチコミとコメント

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    小田島雄志訳に王を女王に変えるなど男女を入れ替えるに必要な変更だけをしたもの。魔女も男になっているが、人数は倍増してパワーアップしている。すぐに分かる違いはそれくらいか。
    演じる方も観る方も、男女を逆転することによって、何か化学反応が起こることを期待しているのだろう。しかし私には良くも悪くも、普通のマクベスであった。

    ネタバレBOX

    マルコフがマクダフの真意を探るために、自分は(女)王に向いていないと欠点を挙げるところで「淫蕩にかけては私も底なしだ。…手あたり次第にぶちこんでも、私の情欲の水槽を満たすことはできまい」と若い女性が言うので場内が大いに沸いていた(笑)。

    *マクダフに家族が殺されたことを知らせる場面では惨劇が再現されていた。マクダフ夫人の登場場面はカットされることもあるが今回は強調されている。
    *マクベス夫人が自殺したことになっていた。原作ではマクベス夫人は病死と読み取れる(これは私の読み間違いだった。下記参照)。同じように精神を病んでも男が弱って死ぬのは、やはりピンとこなかったのだろう。

    後日記:私がマクベス夫人が病死であると誤って判断したわけ
     以下にあるように原文でも訳文でも「自殺」という言葉はないのに、舞台で「自殺」と言ったので過剰反応したのだった。このいくつか前の場面でシートン医師が夢遊病のように歩き回る夫人を観察して、侍女に「危ないものをおそばに置かないように」と指示している。そういう流れから自殺であることは自然なのであった。まあしかし睡眠不足が元になっての心臓麻痺とか脳卒中の可能性も捨てきれないとは思う(往生際が悪い)。

    原文
    SEYTON The Queen, my lord, is dead.
    MACBETH She should have died hereafter: there would have been a time for such a word.

    小田島雄志訳
    シートン お妃さまが、陛下、お亡くなりに。
    マクベス あれもいつかは死なねばならなかった。このような知らせを一度は聞くだろうと思っていた。

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    2019/06/20 23:12

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