満足度★★★
最初舞台を見てシンプルなのに驚きました。中央に両側に引いて開ける扉(障子戸)があるのは前回と同じですが、周りの壁は真っ白です。始まってみるとそこに映像(プロジェクションマッピングと言うやつですか?)が投影され、あっという間に飲み屋になったりお城や森になったり。ゲーム原作を上演している間にスパチャリも進化したのねと思いましたが、時々調子悪くて影でスタッフさんどころかおそらくキャストさんまで支えたりしていた手作り感のある舞台美術が好きでした。それに舞台はそのままで「ここの森にスカシユリが咲いておるな・・・」と言うセリフだけで、自分の想像する森に登場人物を置いてみると言う楽しみは無くなるんですね。
あと、無理やりちょんまげや日本髪のかつらにしなくても良いとは思いますが、もう少し工夫した方が良いのでは思わせるお侍もいました。
笑わせるためだけのシーンはいりません。槍の先が付いてない!と二人でオタオタくっつけたり、ビート板をかじったとか言ってからかったり、開演1時間半俺のセリフはたった一言だったーーーっと絶叫したりと言うシーンは余計です。実は女性だった将軍吉宗の苦悩や、服部親子の絆、霧隠れ兄妹と祖父の才蔵の恐ろしくも悲しい物語。そこに御用人選出を巡る賭け事まで加わって、ちゃんとストーリーがあるのですからそちらをしっかり描いて2時間ちょっとの休憩無しで緊張感を大事にして欲しかったです。所々のわざとではない笑い(例えば影さんの存在とかは好きです)やジーンとくるところも良かったので、今回の笑わせ方は残念でした。
休憩時間になった時「どうしよう、つまんない」と思ったのは私だけかもしれませんが。