アチャコ 公演情報 ユニット・トラージ「アチャコ」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    ベタでメタで、呆けたような笑い顔にされた
    ホンネで言ってしまえば、北村想さんの名前とアゴラという場所だから行ったようなものだ。
    だから、こちら側としては、かなり好意的な視線で見ていたことが功を奏したような気がする。

    功を奏したといったところで、クククという苦笑いと、イヒヒという下品な笑いと、フハッという脱力笑いが微妙にブレンドされて、呆けたような、笑い顔ともなんともつかない顔をして最後まで観ていた、というぐらいのことなのだが。

    最初に対決姿勢で身構えると何もかもが気に障り、イヤんなっちゃうかもしれないから、これから観に行く方は、すべてを受け入れる広い心持ちが必要ではないかと思う。

    北村想さん、次も期待しちゃう。

    ネタバレBOX

    前半の「どうなるんだろう」という緊張感を見事に外す、エロ・シモネタと言葉遊び(ダジャレとも言う)の、テンポをズラしたというか、オフビートというか、そんな「あえて笑いを直接取りに行ってない」感がある演出には、ちょっとやられた。
    ベタな感じの笑いも、「あえて」ベタな感じにしました、という印象だ。
    それは諸刃の刃であり、ひとつ間違えば、「ただのベタな喜劇ですべってます」になる、ぎりぎりのラインだったと思う。
    そこを転げ落ちないようにうまく支えられていたと思う(あっ、それは好意的な視線で見てからかもね)。

    しかも、なんでもアリで、「これは演劇である」ということを随所に、というか頻繁に交えながら。
    タイトルの「アチャコ」さえも、無理矢理、適当な理由を付けてなんとか収めようとする、ということをエピソードにするあたりには笑わされた。結局意味なんてないのだから。

    なんでもアリと言いながら、そこはそれ、ムード歌謡風コーラス付きの歌や、珍妙なる踊りまでを入れ込み、寝ている子をそっと揺り起こすような勢いで、ずんずん進む。

    それらの按配というか塩梅なんかがお見事だ。

    これだけのトンデモをよくぞまとめて見せてくれたなと、また呆けた笑い顔になった。

    ・・・でもお客さん少なかった。

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    2009/04/08 03:42

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