満足度★★★
鑑賞日2019/05/29 (水) 19:30
上演時間は、75分。
かなりばかばかしく笑える場面もあるが、驚くほど「東京物語」のエッセンスを詰め込んでいて、感心させられる。
本来の余韻こそないものの、まさに「東京物語」。
亡次男の妻の所にとまる件や、熱海に泊まる件など、かなりはしょられているが、それぞれの重要な場面は、サンプリング的に取り込まれており、けして不足感を感じさせない。
尾道訛りのセリフ回しも巧みだし、繊細な配慮がここかしこにみられる。
ただ、着替えなど、もう少し落ち着いてくれないかな。
笑いは笑いとして、スカートをズボンに押し込みながら登場するところとか、せっかくの場面設定が台無しになってしまう。
それと、三男の平山敬三こと大坂志郎の存在がなしにされたのは、ちょっと残念。
まあ、葬儀の場面のみの登場で、話として拾うのは難しいのだろうけれど。
「映画好きには」お薦め。